小向さんの逮捕罪名について

小向美奈子さんに対して,覚せい剤の譲り受け事実で警視庁が逮捕状の発付を受けたということですが,報道によると,その逮捕罪名が覚せい剤取締法違反ではなく,麻薬特例法違反のようです。これはどういうことか?

麻薬特例法は,覚せい剤取締法や麻薬取締法などの特例法で,特別法の関係があり,組織的な密輸や業として行う薬物取引をより厳しく処罰しようとするものです。

この麻薬特例法では,例えば,覚せい剤を業として譲り渡したり,譲り受けたりすると,5年以上の懲役となり,通常の譲り渡し罪,譲り受け罪(10年以下)よりも重いです。

小向さんは,覚せい剤取締法違反としての覚せい剤譲り受けではなく,麻薬特例法違反としての覚せい剤譲り受けですから,「業として」行ったという証拠が存在する可能性があります。

「業として」とはどういう意味かというと,何回も継続してという意味です。たとえば,仲介役のような人間が何度も継続的に覚せい剤を密売人から入手して他に譲渡するとか,そのようなケースです。

小向さんが仲介役とは思えませんが,譲り渡し人であるイラン人の携帯電話に多数回,小向さんの電話記録が残っていた可能性はあります。



更に詳しく知りたい方は「覚せい剤・大麻など薬物の逮捕」をお読みください。

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代表弁護士・元特捜検事 中村 勉
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