女性刑事弁護士の誕生が待たれる

グレン・クローズ主演の「白と黒のナイフ」を久しぶりに観た。

クローズ扮する敏腕刑事弁護士テディ・バーンズが,殺人事件のトライアルで検事と激しく戦う場面が印象的な映画である。
特に,被告人のクラブのロッカーで,殺人事件に用いられた凶器とそっくりのナイフを見たと証言する守衛に対するテディの反対尋問が圧巻である。
鞭のように辛辣で攻撃的かつ効果的な尋問によって,主尋問では自信満々に証言していた守衛も,ナイフを見たのが被告人のロッカーであったか,別の列のロッカーであったかよく分からないという,曖昧な証言になってしまうのである。

ところで,日本では,最近,ずいぶんと女性検事が増えた。
裁判員裁判でも女性検事の活躍が目立つ。
一方,これに対峙する刑事弁護士に女性は驚くほど少ない。
女性弁護士はむしろ離婚,企業法務,相続といった分野に進出しているようだ。

しかし,女性弁護士が離婚事件等に向いているというのは,ある意味,ステレオタイプの発想のような気がする。
テディのような女刑事弁護士の誕生が待たれる。

ぜひNICDで育ててみたい。

「司法制度」に関連する記事

職権探知主義と前田元検事の調書採用

小沢一郎民主党元代表の資金管理団体「陸山会」の収支報告をめぐる政治資金規正法違反で,東京地裁の裁判長が職権により前田元検事が作成した被告人大久保隆規の検事調書が証拠採用されました。 刑事裁判の原則は,当事者主義といって,当事者である検事や弁護士が請求 ...

READ MORE

高検による監督で冤罪は防げるか

【元厚労局長 起訴は誤り】―最高検 資料改ざんで検証結果 元厚生労働省局長の無罪が確定した郵便料金不正事件や大阪地検特捜部による捜査資料改ざん・隠蔽事件について最高検は24日,検証結果報告書を公表した。元局長の捜査について「逮捕の判断に問題があり,起 ...

READ MORE

念頭に思うー近代合理主義の功罪

エマニュエル・カントに代表される近代合理主義思想にあって,「目的」と「手段」の概念的な分離は近代社会樹立にとても重要な役割を果たしていると思う。 カンティアンの神髄は,私もそうであるけど,道徳的に自立した存在である他人を「手段」にしてはならず,それ自 ...

READ MORE

元大阪地検特捜部長・副部長が逮捕される!犯人隠避が成立するか。

とても重苦しいニュースが入りました。 大坪元特捜部長,佐賀元副部長が逮捕されたというニュースです。 お二人とも存じ上げております。 とても悲しいニュースです。 ここで,最高検が逮捕に踏み切った犯人隠避罪の成否について考えてみます。 もちろん,最大の争 ...

READ MORE

大阪地検特捜部検事が証拠改ざん?

今日の朝日新聞朝刊のスクープで,元厚労省局長の郵便不正事件に関し,大阪地検特捜部の主任検事がFDの最終更新日時を改ざんしていたと報道されました。 信じられないことです。検事調書の「作文問題」とは比較にならないほどのスキャンダルだと思います。FDという ...

READ MORE
代表弁護士・元特捜検事 中村 勉
中村 勉 代表弁護士・元特捜検事

長年検事として刑事事件の捜査公判に携わった経験を有する弁護士と,そのスキルと精神を叩き込まれた優秀な複数の若手弁護士らで構成された刑事事件のブティックファームです。刑事事件に特化し,所内に自前の模擬法廷を備え,情状証人対策等も充実した質の高い刑事弁護サービスを提供します。

詳細はこちら
よく読まれている記事
カテゴリー