9億円横領の元弁護士に懲役14年 岡山地裁「職責に反する」

今日は弁護士の犯罪の記事です。

弁護士業務に絡む交通事故の賠償金など9億円以上を着服したとして,業務上横領などの罪に問われた元弁護士,F被告(65)の判決公判で,岡山地裁は28日,懲役14年(求刑懲役15年)を言い渡した。

判決理由で裁判長は「弁護士の職責に真っ向から反する行為。弁護士制度に対する信頼を揺るがすもので,強い非難に値する」と述べた。

判決によると,F被告は2006~12年,交通事故や医療過誤の損害賠償請求訴訟で支払われた賠償金や,成年後見制度に基づき預かっていた財産など約9億762万円を着服するなどした。

F被告は依頼者らから生活費や,後に支払われる賠償金の立て替えを求められ,安易に支払いを続けるうちに着服するようになったという。

公判を傍聴した,F被告の着服被害者らでつくる「被害者の会」会長(68)は「求刑通りの量刑とならず,納得できない。横領した金の流れなども,裁判で明らかにならなかった」と不満を漏らした(2013年F月28日18時46分 日本経済新聞)。

弁護士の犯罪率は意外と高いのです。詐欺や業務上横領が多いのですが,毎月の懲戒件数も5件から10件はあります。どうして法のエキスパートの弁護士が犯罪を行うのか。
倫理観の欠如,業界不況など,色々な原因があると思いますが,一人事務所という事務所経営形態もその原因のひとつでしょう。
弁護士白書によれば,全国の弁護士事務所のうち,一人の弁護士で経営されている,いわゆる一人事務所は,全体の60%を超えます。そこには,犯罪抑止のチェック機能は皆無です。しかも,弁護士は依頼人から多額の預り金を受ける場合があり,それを流用したり,使い込む誘惑に駆られやすいのです。

弁護士は,会社犯罪や会社不祥事に際し,「コンプライアンスの不備」を声高に訴えることがありますが,まずは我が身のコンプライアンスをきちんと整備することが先決でしょう。

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中村 勉 代表弁護士・元特捜検事

長年検事として刑事事件の捜査公判に携わった経験を有する弁護士と,そのスキルと精神を叩き込まれた優秀な複数の若手弁護士らで構成された刑事事件のブティックファームです。刑事事件に特化し,所内に自前の模擬法廷を備え,情状証人対策等も充実した質の高い刑事弁護サービスを提供します。

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