月下独酌

刑事弁護士をやってると、過ちの多くがお酒が原因かなあと感じます。8割、9割はそうかなとも思います。「もう二度とお酒は飲まない。」と固く心に誓う方もいます。その反省の情は汲みますけど、もし結婚したら結婚式があり、子供の誕生を祝う場もあるかもしれず、その成人式、結婚式、初孫誕生などの祝いの機会があり、結婚せずとも長い人生、お祝いは数限りありません。 
私にすればこんなにたくさんお酒を飲む口実があるのに二度とお酒を飲まないと決めるのは勿体無い気もします。何よりもお酒は神事であることもあるのです。
どうして勿体無いと思うかと言うと、お酒のせいにするのは的外れだからです。お酒は事件直近の因果性強い原因かもしれません。しかし、結局、お酒をコントロール出来なかった自分の甘さが原因で、その奥には、そのときの一時的な雰囲気だけの問題ではなく、生活姿勢、勤勉性、責任感など根本原因が背景にあることが多いからです。
ただ、中には病的酩酊と言って、お酒に対して本人のコントロールが効かない病気も現にあり、そういう方はお酒を飲むべきではなく、専門医療機関での治療は不可欠です。
つらつらそのようなことに思いを巡らせる私の目の前にはお銚子があり、お猪口があります。お酒との付き合いは長いですが、一人で付き合うのは格別です。李白は自分、月、自分の影の3人で酒盛りだと言って楽しんでいましたが、あやかりたいものです。

「その他」に関連する記事

久々のNY

仕事で久しぶりにNYに行ってきました。 3年ぶりです。 空港のお土産品売り場では、オバマ大統領関連グッズで一杯でした。3年前には、G.W.ブッシュのグッズはこんなになかったように思います。やはりアメリカではオバマは熱狂的に受け入れられたのでしょう。

READ MORE

美術品と器物破損罪

ルーブル美術館にあるモナリザが活動家らにより「襲撃」され、物議を醸すのは今に始まったことではなく、20世紀初頭からのことで、盗まれたり、石をぶつけられたり、とうとうガラスで保護されることになりました。それでも赤ペンキを投げつけられたり、最近ではスープ ...

READ MORE

少年非行と芸術

 19世紀後半、パリで活躍した画家モーリス・ユトリロは、モディリアーニや藤田嗣治と同じく、モンマルトル、モンパルスを拠点にボヘミアン的生活をしていたエコールド・パリの画家でした。  ユトリロの幼少期は恵まれませんでした。母親は、自由奔放で、男あさりに ...

READ MORE

今年苦杯を舐めた全ての秀才達へ

なかなか人生は上手くいかぬものである。 きっと打ちひしがれていることでしょう。或る者はロースクールなんかに進学しなければ良かったと後悔し、或る者は、一足先に社会人生活をスタートさせた友人に引け目を感じ、また或る者は、同級生が結婚し、人生の幸福を噛み締 ...

READ MORE

初めて会ったクレプトマニア

司法修習生となって、生まれて初めての取調べは緊張した。この方は50歳位の主婦で、過去に4回ほど万引きで警察のお世話になっていて、微罪処分が3回、直近が不起訴処分だった。被害品はいつもお惣菜やお菓子などで、高くてせいぜい1000円くらいのものだった。財 ...

READ MORE
代表弁護士・元特捜検事 中村 勉
中村 勉 代表弁護士・元特捜検事

長年検事として刑事事件の捜査公判に携わった経験を有する弁護士と,そのスキルと精神を叩き込まれた優秀な複数の若手弁護士らで構成された刑事事件のブティックファームです。刑事事件に特化し,所内に自前の模擬法廷を備え,情状証人対策等も充実した質の高い刑事弁護サービスを提供します。

詳細はこちら
よく読まれている記事
カテゴリー