大阪地検公判部長・副部長は何をしていた?

郵便不正事件に絡んだFD改さん疑惑報道を見るにつけ,大阪地検公判部の部長・副部長は一体何をしていたのかと思います。
報道によれば,この事件の公判担当検事が特捜部副部長を庁舎に呼びつけて,故意による改ざんの可能性があると直訴したというではないですか。
私はどちらかというと刑事部経験が長く,特捜部,公判部の経験は長くはないですが,大阪地検では一年間公判部に配属となり,ずいぶんと苦労しました。
当時の大阪地検幹部が言っていたように,公判部というのは,地検の捜査部と裁判所の中間にあるような存在,いわば”中等検察庁”であって,捜査部よりは事件を客観的に見ています。ですから,捜査の不手際に対しては,とても苦労しているのです。
今回,FD改ざん疑惑を直訴した公判部担当検事にはとても同情します。
もし,仮にそのような勇気ある指摘を,特捜部長や副部長が捻じ曲げ,歪曲した形で次席検事や検事正に「問題ない」などと報告したとしたなら,心情的にゆるせませんね。
それにしても,報道では,公判部の部長や副部長の話がさっぱり出ていませんが,一体何をしていたのでしょう。当然,公判部の担当検事は,特捜部副部長に直訴する前に公判部副部長,そして,公判部長に相談していたはずです。
公判部長や副部長は,次席検事や検事正に対し,公判検事から相談された内容について報告しなかったのでしょうか?不思議です。

「司法制度」に関連する記事

更生保護システム

今日は「更生保護」について取り上げます。 法務省は25日までに,万引きや無銭飲食など比較的軽い罪で起訴猶予処分が見込まれる容疑者に保護観察官が面談し,社会復帰を支援する取り組みを,全国7カ所の保護観察所で10月から試行すると発表した。 7カ所は仙台, ...

READ MORE

勾留実務は最高裁決定で変わるか

今日は,「勾留請求の却下と裁判所の姿勢」に関する注目記事です。  逮捕した容疑者について検察が身柄拘束の継続を求める「勾留請求」を裁判所が認めない割合が年々増えている。10年前まで1千件に1件程度だったが、2010年に100件に1件を超え、13年まで ...

READ MORE

取調べでの誘導は違法か

陸山会土地取引に関し,石川議員サイドで,東京地検特捜部の取調べにおける供述の任意性を争っています。争うこと自体は良いのですが,取調べにおいて「誘導」するのがあたかも違法であるかような報道が目立ちます。村木事件の負の影響がここに出てきています。 違法で ...

READ MORE

我が恩師,渥美東洋先生

渥美東洋先生がご逝去された。 唯一,僕の恩師といえる先生である。 僕は中央大学法学部,渥美東洋先生の刑事訴訟法ゼミ21期生である。 とにかく中央大学で一番入るのが難しいゼミで,かつ,司法試験合格率がとても高いゼミだった。 渥美東洋先生の刑事訴訟法ゼミ ...

READ MORE

尖閣諸島ビデオ映像の流出は罪か

尖閣諸島漁船衝突事件をめぐる映像流出事件で,検察庁や警視庁が捜査を始めました。那覇地検が政治的配慮により容疑者の船長を,半ば超法規的に釈放帰国させた以上,同事件のビデオ映像は,捜査資料という性質を超えて,政治性を帯びてきます。現に,野党を問わず全面公 ...

READ MORE
代表弁護士・元特捜検事 中村 勉
中村 勉 代表弁護士・元特捜検事

長年検事として刑事事件の捜査公判に携わった経験を有する弁護士と,そのスキルと精神を叩き込まれた優秀な複数の若手弁護士らで構成された刑事事件のブティックファームです。刑事事件に特化し,所内に自前の模擬法廷を備え,情状証人対策等も充実した質の高い刑事弁護サービスを提供します。

詳細はこちら
よく読まれている記事
カテゴリー