大阪地検公判部長・副部長は何をしていた?

郵便不正事件に絡んだFD改さん疑惑報道を見るにつけ,大阪地検公判部の部長・副部長は一体何をしていたのかと思います。
報道によれば,この事件の公判担当検事が特捜部副部長を庁舎に呼びつけて,故意による改ざんの可能性があると直訴したというではないですか。
私はどちらかというと刑事部経験が長く,特捜部,公判部の経験は長くはないですが,大阪地検では一年間公判部に配属となり,ずいぶんと苦労しました。
当時の大阪地検幹部が言っていたように,公判部というのは,地検の捜査部と裁判所の中間にあるような存在,いわば”中等検察庁”であって,捜査部よりは事件を客観的に見ています。ですから,捜査の不手際に対しては,とても苦労しているのです。
今回,FD改ざん疑惑を直訴した公判部担当検事にはとても同情します。
もし,仮にそのような勇気ある指摘を,特捜部長や副部長が捻じ曲げ,歪曲した形で次席検事や検事正に「問題ない」などと報告したとしたなら,心情的にゆるせませんね。
それにしても,報道では,公判部の部長や副部長の話がさっぱり出ていませんが,一体何をしていたのでしょう。当然,公判部の担当検事は,特捜部副部長に直訴する前に公判部副部長,そして,公判部長に相談していたはずです。
公判部長や副部長は,次席検事や検事正に対し,公判検事から相談された内容について報告しなかったのでしょうか?不思議です。

「司法制度」に関連する記事

企業秘密の漏洩、未遂も刑罰 海外流出防止に重点

今日は,「不正競争防止法の見直し」に関する記事です。  経済産業省は企業の営業秘密の漏洩を防止するため「不正競争防止法」を見直す。情報の取得に失敗した未遂罪も刑事罰の対象にするほか、海外に情報を流した場合は「15年以下」の懲役とし、現行の「10年以下 ...

READ MORE

釈放理由としての「日中関係を勘案」

尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件で,那覇地検が容疑者の船長を釈放しました。船長は中国政府チャーター機で本国に凱旋し,ピースサインをして英雄となりました。 とんでもない話ですが,政治問題は置いておいて,釈放根拠を考えましょう。 逮捕後の勾留は最初が10日 ...

READ MORE

アリバイ証明で明らかになった誤認逮捕・誤認起訴

また冤罪事件です。冤罪事件はなくなることはありません。 今回は,弁護士の素晴らしい活動で,比較的早期に疑いが晴らされ,公訴取消となりました。 以下,報道記事です。 大阪府警北堺署がガソリンの窃盗容疑で男性会社員(42)を誤認逮捕した問題で,大阪地検堺 ...

READ MORE

現代の魔女裁判

魔女裁判は中世ヨーロッパにだけ存在するものか。 被告人の認識に関する事実認定を考えてみよう。 認識が問題となる密輸事案にあって,被告人の行動や外形的事実から被告人の認識を推認するという手法がとられる。 間接事実から要証事実を推認するという認定手法自体 ...

READ MORE

示談の利益を奪う千葉地検の事件処理

千葉地検刑事部では,ここ最近,痴漢等の条例違反事件で,送検時の在庁略式罰金処分が目立つ。 在庁略式は,従前,住居不定の者など,のちに出頭確保が困難な者や罰金命令が郵送で届かない者について行われる慣行であった。 それが,千葉地検刑事部では住居のしっかり ...

READ MORE
代表弁護士・元特捜検事 中村 勉
中村 勉 代表弁護士・元特捜検事

長年検事として刑事事件の捜査公判に携わった経験を有する弁護士と,そのスキルと精神を叩き込まれた優秀な複数の若手弁護士らで構成された刑事事件のブティックファームです。刑事事件に特化し,所内に自前の模擬法廷を備え,情状証人対策等も充実した質の高い刑事弁護サービスを提供します。

詳細はこちら
よく読まれている記事
カテゴリー