司法就活生

過日,今年度の司法試験合格者が発表され、67期司法修習予定者は今,就職活動真っ只中である。
聞くところによると、50を超える法律事務所に片っ端から履歴書を送り、応募先法律事務所から面接の知らせが届いても、「この事務所に履歴書送ったかしら?」と思うらしい。
自分が履歴書を送ったのがどの事務所であったかさえ忘れ、把握できないほど、「履歴書乱れ打ち」の様相を呈している。

それはまた,複数の事務所から「内定」を頂いた後,本命以外は抵抗感なく残りの「内定」を辞退することを予定してしていることを意味する。
一方で,日弁連は会員弁護士に「就職難だから積極的に内定を出して欲しい」と旗を振る。

不思議なことに,検事任官希望者の「法律事務所就職活動戦線」も激烈らしい。
というのも、検事に任官するには少なくとも一つの法律事務所に内定していないとダメだという噂があって、「任官希望資格要件」として,事務所の内定が必要だからだ。

事程左様に、司法修習生の就職活動はなり振り構わない。
弁護士の就職事情が深刻だからなのか,今の若者の気質なのか,それは分からない。
自分のなるべき法曹のイメージをもっていたら50事務所に履歴書を送るようなことはしないでしょう。
これでは司法修習生ではなく、「司法就活生」だ。

(中村)

「司法制度」に関連する記事

ロンドンからのたより

部屋の片づけをしていたら,懐かしい手紙を発見しました。昔,16年前になりますが,検事のときに行政官短期在外研究で英国ロンドンに滞在して調査研究していたときに,所属庁であった名古屋地検刑事部に送った手紙です。 ——— ...

READ MORE

海上保安官の逮捕見送り

警視庁と東京地検の合同捜査会議で,尖閣諸島衝突事件のビデオを流出させた海上保安官について逮捕が見送られたようです。 前回のコラムで「義侠心あるものはいなくなったのか」なんてつい言ってしまいましたが,いましたね。まだまだ捨てたもんではないです。

READ MORE

なぜ共犯事件では弁護士は検事より弱いか(1)

捜査妨害と利益相反について考えましょう。 私が検事だったころ、こういうことがよくありました。 5人を逮捕した暴力団による共犯事件ですが、全員否認、全員に同じ一人の弁護士がついていた事件です。 複数の被疑者に一人の弁護士がつくことはよくあることでした。 ...

READ MORE

鳥取県、成分特定せず全国初の全面規制 危険ドラッグ条例が成立

今日は,「危険ドラッグの規制」に関する記事です。  幻覚や陶酔作用があり、人が摂取する恐れがある危険ドラッグなどを、成分特定なしに「危険薬物」として全面規制し、罰則も設ける改正薬物乱用防止条例が14日、鳥取県議会で可決、成立した。県によると、成分によ ...

READ MORE

国際指名手配について

今日は,「国際指名手配」について書きます。 国民健康保険の海外療養費をだまし取ったとして,警視庁は25日,東京都世田谷区弦巻,バングラデシュ国籍の調理師アミン・ショリフ被告(45)(詐欺未遂罪などで起訴)を詐欺容疑で逮捕した。 同庁は,同じ手口で海外 ...

READ MORE
代表弁護士・元特捜検事 中村 勉
中村 勉 代表弁護士・元特捜検事

長年検事として刑事事件の捜査公判に携わった経験を有する弁護士と,そのスキルと精神を叩き込まれた優秀な複数の若手弁護士らで構成された刑事事件のブティックファームです。刑事事件に特化し,所内に自前の模擬法廷を備え,情状証人対策等も充実した質の高い刑事弁護サービスを提供します。

詳細はこちら
よく読まれている記事
カテゴリー