司法就活生
過日,今年度の司法試験合格者が発表され、67期司法修習予定者は今,就職活動真っ只中である。
聞くところによると、50を超える法律事務所に片っ端から履歴書を送り、応募先法律事務所から面接の知らせが届いても、「この事務所に履歴書送ったかしら?」と思うらしい。
自分が履歴書を送ったのがどの事務所であったかさえ忘れ、把握できないほど、「履歴書乱れ打ち」の様相を呈している。
それはまた,複数の事務所から「内定」を頂いた後,本命以外は抵抗感なく残りの「内定」を辞退することを予定してしていることを意味する。
一方で,日弁連は会員弁護士に「就職難だから積極的に内定を出して欲しい」と旗を振る。
不思議なことに,検事任官希望者の「法律事務所就職活動戦線」も激烈らしい。
というのも、検事に任官するには少なくとも一つの法律事務所に内定していないとダメだという噂があって、「任官希望資格要件」として,事務所の内定が必要だからだ。
事程左様に、司法修習生の就職活動はなり振り構わない。
弁護士の就職事情が深刻だからなのか,今の若者の気質なのか,それは分からない。
自分のなるべき法曹のイメージをもっていたら50事務所に履歴書を送るようなことはしないでしょう。
これでは司法修習生ではなく、「司法就活生」だ。
(中村)