保釈条件に注目!

石川議員,大久保秘書,池田秘書の3名が保釈を許可されました。
東京地検は罪証隠滅を理由に反対したものの,保釈決定がなされ,地検は特に準抗告をしなかった模様です。

この東京地裁(14部)の保釈決定の中で付された保釈条件がおもしろいです。

報道によると,保釈の条件として、大久保秘書と池田元秘書は小沢氏との接触を、石川議員と大久保秘書は小沢氏側への「裏献金」を供述している水谷建設の元幹部らとの接触が禁じられた,とのことです。

これは何を意味するか?

この保釈条件から推定されることは:

1.石川議員と大久保秘書に付された水谷建設との接触禁止という保釈条件について

東京地検は,不記載の対象となった4億円の原資の一部に水谷建設からの裏献金が含まれているので,水谷建設の関係者との間で口裏合わせなどの罪証隠滅がなされるとして保釈に反対し,裁判所は,これに対し,保釈そのものは認めるものの,一件記録から検察の懸念に理解を示し,保釈条件として,石川議員・大久保秘書と水谷建設の関係者との接触を禁止した,ということを意味します。

おそらく検察は,石川議員ら3名の裁判において,不記載の対象となった4億円の原資の一部に水谷建設からの裏献金が含まれていたことを立証するつもりです。冒頭陳述でもそのことを主張するでしょう。
もし石川氏らの裁判で,この検察側の主張が裁判所によって認定された場合には,小沢氏に限りないダメージを与えることになります。
検察側は,裁判でこの点の立証に死力を尽くすでしょう。また,この点を固めるための補充捜査を継続しているはずです。

裁判日程と参議院選日程が気になります。

2.大久保秘書と池田秘書に付された小沢氏との接触禁止という保釈条件について

おそらく,検察は,弁護側の保釈請求に対する意見の中で,大久保秘書と池田秘書は,4億円の不記載を含む収支報告書に関する小沢氏への報告を否認しているので,小沢氏との間で罪証隠滅のおそれがある,との理由で保釈に反対したと思います。これに対し,裁判所は,保釈は認めるものの,検察官の意見に理解を示して,大久保秘書と池田秘書が小沢氏と接触することを禁止する保釈条件を付した,と考えられます。

それでは,なぜ石川議員にこの保釈条件が付されていないのか?
ここがポイントです。そして,小沢氏の起訴・不起訴をめぐって検察が揺れた事情も見え隠れします。
推論ですが,おそらく,石川議員は特捜部の取調べに対し,小沢氏に対して,4億円の不記載を含む収支報告書の報告を行った,ということを認め,それが調書にとられていると思います。
つまり,小沢氏の関与をある程度認める石川議員の調書がある,ということです。
だからこそ,東京地裁は,石川議員と小沢氏の接触を禁止しなくても大丈夫とみたと思うのです。
それに対し,大久保秘書と池田秘書は,この点について全面否定していたのでしょう。
そうした証拠関係の中で,検察は,
「石川議員の調書一本で小沢氏を裁判で有罪に持ち込めるのか。石川議員は当然,裁判では調書に書かれた事実を否定し,検事の作文と主張するはず。それでも,調書一本で有罪がとれるか。」
について,議論し,悩み,消極・積極の意見が出る中で,小沢氏不起訴の方針が最終決断されたのだと思います。

以上,保釈条件をヒントに分析してみました。


更に詳しく知りたい方は「保釈を獲得するためには」をお読みください。

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