月下独酌

刑事弁護士をやってると、過ちの多くがお酒が原因かなあと感じます。8割、9割はそうかなとも思います。「もう二度とお酒は飲まない。」と固く心に誓う方もいます。その反省の情は汲みますけど、もし結婚したら結婚式があり、子供の誕生を祝う場もあるかもしれず、その ...

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記録と戯れなさい

事件に出会い、初めて向き合ったとき、この事件はあの事件と似てるなとか、あのときの結末、つまり判決宣告と同じ感じで終わるだろうなとか、こういった思いに直ぐに縛られてしまうものです。それは弁護士として経験を積んでいればいるほど、自ら進んで「経験」という名 ...

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若き法曹へ

うちの事務所の若い弁護士は、私の事件を通して良く学んで下さい。 刑事弁護士の苦労はどこにあるのか、無実の人を助けるため国家権力と戦うことがどんなにしんどいことか、技術よりもパッションこそが真実に近づく近道であること、私が常に言っている「常在戦場」の意 ...

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わが“即独”体験記

 私は,司法修習終了後に検事に任官し,退官した後は,あさひ法律事務所(現西村あさひ法律事務所)に就職したので,厳密な意味での,“即独”を経験したことはない。ところが,事務所在籍中,政治家になることを思い立ち,故郷の函館で選挙区支部長として政治活動をす ...

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函館修習の思い出

 私は,司法試験合格後,46期司法修習生として,2年間のうち1年半を函館で実務修習を受けました。修習明けには検察官に任官して東京地検に配属となったのですが,その新任検事時代,怖い上席検事の口癖が,「中村~!いつまで修習気分でいるんだあー!いつまでも夢 ...

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決裁が通らない!

検事に任官して最初の身柄事件であったシンナー事件は、検事として、あるいはより広く法律家として基本中の基本を学んだ事件だった。事案の詳細は忘れてしまったが、二人の若者が深夜路上で紙袋に入れたシンナー瓶を吸ってラリっていたところ、警ら中の警察官に職務質問 ...

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独話形式の供述調書

検事に任官して東京地検に新任検事として赴任し、検察官生活がスタートした。1ヶ月ほど座学の研修があり、副部長をはじめとして先輩大検事の手柄話を散々聞かされた。その後、ようやく実務がスタートし、1ヶ月の捜査実務研修が4班に分かれて行われ、身柄事件の配点が ...

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検事任官

実務修習は検察修習、裁判修習、弁護修習と滞りなく進み、一年後の春ころに、司法研修所の検察教官から手紙で検事任官を説得された。検察修習時の取調べが評価されたようだった。特に暴力団の傷害事件の身柄案件を配点され、指導検事から私の取調べが「強い」と言われた ...

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ベレンコ中尉亡命事件

ベレンコ中尉亡命事件

函館地方検察庁での実務修習が始まったものの、とにかく函館は平和な街で事件が何もない。修習指導検事も、4人もいる修習生に割り当て配点する事件がなくて困っていた。偶に在宅事件が配点されたが、物足りなかった。指導検事自身が、いつも暇そうに「あー事件来ないか ...

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初めて会ったクレプトマニア

司法修習生となって、生まれて初めての取調べは緊張した。この方は50歳位の主婦で、過去に4回ほど万引きで警察のお世話になっていて、微罪処分が3回、直近が不起訴処分だった。被害品はいつもお惣菜やお菓子などで、高くてせいぜい1000円くらいのものだった。財 ...

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代表弁護士・元特捜検事 中村 勉
中村 勉 代表弁護士・元特捜検事

長年検事として刑事事件の捜査公判に携わった経験を有する弁護士と,そのスキルと精神を叩き込まれた優秀な複数の若手弁護士らで構成された刑事事件のブティックファームです。刑事事件に特化し,所内に自前の模擬法廷を備え,情状証人対策等も充実した質の高い刑事弁護サービスを提供します。

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