女性刑事弁護士の誕生が待たれる
グレン・クローズ主演の「白と黒のナイフ」を久しぶりに観た。
クローズ扮する敏腕刑事弁護士テディ・バーンズが,殺人事件のトライアルで検事と激しく戦う場面が印象的な映画である。
特に,被告人のクラブのロッカーで,殺人事件に用いられた凶器とそっくりのナイフを見たと証言する守衛に対するテディの反対尋問が圧巻である。
鞭のように辛辣で攻撃的かつ効果的な尋問によって,主尋問では自信満々に証言していた守衛も,ナイフを見たのが被告人のロッカーであったか,別の列のロッカーであったかよく分からないという,曖昧な証言になってしまうのである。
ところで,日本では,最近,ずいぶんと女性検事が増えた。
裁判員裁判でも女性検事の活躍が目立つ。
一方,これに対峙する刑事弁護士に女性は驚くほど少ない。
女性弁護士はむしろ離婚,企業法務,相続といった分野に進出しているようだ。
しかし,女性弁護士が離婚事件等に向いているというのは,ある意味,ステレオタイプの発想のような気がする。
テディのような女刑事弁護士の誕生が待たれる。
ぜひNICDで育ててみたい。