弁護士としてのやりがい

検事と弁護士の仕事の違いで一番大きなものは何かというと、弁護士は依頼者から報酬をいただくという点だと思う。検事にもある意味「依頼者」はいる。それは、相談を持ちかけてくる警察であったり、被害者であったり、被害者の代理人弁護士であったりする。でも、検事は報酬を「依頼者」から貰うこともなければ請求することもない。

弁護士は、これは民事も刑事も同じだけど、やはりそのやりがいは依頼者に喜んでもらうことでしょう。
「この弁護士に頼んで良かった。」と思われることが最大のやりがいだと思う。
報酬も喜んで払ってもらえること、弁護士の仕事に見合った報酬であると理解し、納得してもらえること。「顧客満足」というのが最も大切なことだと思う。

ある意味、弁護士の仕事の評価というのは曖昧なもの。この弁護士をつけたからこそこういう裁判の結果が得られたと満足してもらえる場合もあれば、「弁護士をつけなくても同じ結果だった。」、「同じ結果であったのだから弁護士料、もったいなかった。」と思われることもある。とくに刑事事件では、検事も裁判官もそれなりに被疑者・被告人の利益に配慮するので、余計、弁護士の仕事の評価が難しい。
いい結果を出しても、依頼人に「弁護士をつけなくても結果は同じだったのではないか。」と思われることは弁護士にとっては一番つらい。一生懸命頑張ってもそう思われたら、ゼロと同じです。

弁護士の仕事の質・量と結果との因果関係がはっきりしないのが弁護士の仕事の特色でしょう。医者であれば、外科手術によって病気が治ったというはっきりした因果関係が分かるのと対照的です。でも、だからこそ「顧客満足」を得られる仕事をする弁護士というのは凄いと思う。そういう弁護士を目指したい。

「刑事弁護」に関連する記事

冤罪はなくならない?

今日,3月26日,宇都宮地裁で,Sさんに無罪が言い渡されました。 冤罪を生む司法の構図を改めて考えてみる必要があると思います。 Sさんの事件は,DNAの正確性が決定的に誤判に作用した事例ですが,やはり,「自白」も大きな誤判の原因でしょう。 この虚偽自 ...

READ MORE

わが“即独”体験記

 私は,司法修習終了後に検事に任官し,退官した後は,あさひ法律事務所(現西村あさひ法律事務所)に就職したので,厳密な意味での,“即独”を経験したことはない。ところが,事務所在籍中,政治家になることを思い立ち,故郷の函館で選挙区支部長として政治活動をす ...

READ MORE

のりピー逮捕その2(起訴猶予か?)

所持量は0.008グラムと少なく、使用後の残りに過ぎないと言いますし、尿検査結果も覚せい剤反応が出ないとすると、起訴猶予かもしれませんね。 吸引器のDNAだけでは使用罪を起訴するのは難しいです。 ところで、夫は尿検査結果はどうだったのでしょう?もし覚 ...

READ MORE

若き法曹へ

うちの事務所の若い弁護士は、私の事件を通して良く学んで下さい。 刑事弁護士の苦労はどこにあるのか、無実の人を助けるため国家権力と戦うことがどんなにしんどいことか、技術よりもパッションこそが真実に近づく近道であること、私が常に言っている「常在戦場」の意 ...

READ MORE
代表弁護士・元特捜検事 中村 勉
中村 勉 代表弁護士・元特捜検事

長年検事として刑事事件の捜査公判に携わった経験を有する弁護士と,そのスキルと精神を叩き込まれた優秀な複数の若手弁護士らで構成された刑事事件のブティックファームです。刑事事件に特化し,所内に自前の模擬法廷を備え,情状証人対策等も充実した質の高い刑事弁護サービスを提供します。

詳細はこちら
よく読まれている記事
カテゴリー