小沢氏へ4回目の事情聴取要請

第1検察審査会の「不起訴不当」の議決を受けて,東京地検は,また小沢氏に事情聴取要請をしたと報道されています。
やや,蒸し返し・繰り返しの観があります。
何か新しい証拠が出てくる見通しがないのに捜査を繰り返し,蒸し返すと,刑事手続が圧政の手段になってしまいます。終わったと思ったのに,何度も何度も検事に呼び出されてはたまらない,もし捜査対象者が小沢氏ではなく,一般人であれば,その負担を理解できるんではないでしょうか。
検察審査会の議決を受けての再聴取なので,地検としてやむを得ないのかもしれません。検察審査会制度の問題なのでしょう。
例えば,このような複数の関連事件は,裁判であれば,ひとつの裁判体に併合されて一括審理されます。
検察審査会の制度上も類似の併合制度を設けるべきではないでしょうか。
先議していた第5検察審査会に,この07年分の虚偽記載事件も併合されて一括審理できるような,そのような制度改善が必要に思います。

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中村 勉 代表弁護士・元特捜検事

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